TOMOKO OOSUKI

イラストレーター オオスキトモコのブログです。

【読書記録】「クリエイター1年目のビジネススキル図鑑」山田邦明(KADOKAWA)

「クリエイター1年目のビジネススキル図鑑」山田邦明(KADOKAWA)

「クリエイター1年目のビジネススキル図鑑」山田邦明(KADOKAWA

「クリエイター1年目のビジネススキル図鑑」山田邦明(KADOKAWA
を読みました。クリエイティブ系自営業における、ビジネス・社会保険・法律・トラブル対応についての、広く浅い基礎知識がまとまっている本です。


著者は、しろしinc.CEOで弁護士の山田邦明さんです。
しろしは、以前こちらのブログでも紹介した「taxyz(タックシィズ)」を運営する会社です。

petitmatch.hatenablog.com
以下、感想です。

1・私が20年間で得た体感的知識がすべて整理されてまとまっている本

私が約20年間イラストの仕事してきて、なんとな〜くで体感で理解していたけれど言語化できていなかった、絵を描くこと部分以外での「仕事のルール」みたいなものが、全部整理されてまとまっている本でした。

しかも、私のような仕事はビジネス面とクリエイティブ面がきっちり分かれているわけではなく、相互に作用する面があると思っています。
そういう現実への対処法についても書かれているように思いました。

あと、いま話題のDAOとかNFTについても軽くですが触れられています。
そういうところも良いなと思いました。

全体に、「これが正解!」みたいな決めつけがなく、「知識を得て、自分で自分にあったやり方を身に着けよう」みたいな感じで書かれているのも良いと思いました。

2・現実的に必要な「基礎知識」が広く網羅されている本

私はイラストレーターの仕事は、最初は副業ではじめました。
派遣社員として企業で働きつつ個人で営業して、仕事を受けてきました。

この本では、便宜的にクリエイターが4分類されています。

A・趣味クリエイター
B・副業クリエイター(学生含む)
C・独立クリエイター(個人事業主
D・法人クリエイター

私はA~Cまでを経験しています。それに伴う必要な手続きや、「扶養」に対する考え方なども書かれていました。
そういった、クリエイティブ面以外で、現実的に考えなければならず、知識が必要な、幅広い範囲のこと(ビジネス・社会保険・法律・トラブル対応)の基礎知識が、一冊にまとまっている本です。
1つ1つのことについてはそこまで詳しく書かれていませんが、広い範囲のことが網羅されています。こういう本は、なかなかありません。

数年前から、会社員の方から、
フリーランスになりたい」「フリーのライターになりたい」みたいな話をされることが多いのですが、
そういうとき、今までは、どのように自分の仕事を説明したらよいのかわからず、
「なかなか大変ですよ」とか、テキトーに返したり(すみません…)
「まずはポートフォリオをつくり、キャリアの棚卸しを行ったほうが良い」
とか、返していました。
これからは、この本を勧めてみようと思いました。

↓ちなみに編集者・ライター向けのポートフォリオサイトの作り方記事はこちらです
(去年、あまりに聞かれることが続いたので書きました)

petitmatch.hatenablog.com

3・「自然な人間関係」からビジネス知識を得ることが、現状は難しくなっている

この本を読んで、個人的に思ったことは…
本の最初のほうで「『お金を稼ぐ』本当の第一歩」として、「自分の創作ジャンルに近いコミュニティを見つけて参加する」というのがあるのですが、
やはり日本のクリエイター界隈にとっては、「学校」というのは、何だかんだ言って最大の「コミュニティ」なのではないか?ということです。

とくに、日本の美大では、ビジネスを直接教えてくれるわけではありません。
かといって、「即使える技術」を、教えてもらえるわけでもありません。

しかし、今自分の経験を振り返れば、同じ大学&学科の先輩のところへお手伝いやバイトに行ったりなどの機会が多く、身近な先輩が自分がやりたいことの方向性に近い創作やビジネスをやっている場合が多かったです。
そのため、「同じ場にいることで自然に身についていく知見が多かったのではないか?」と思いました。

私の場合で具体的にいうと、私が通っていた大学(武蔵野美術大学 造形学部 基礎デザイン学科)では、イラストレーションの授業は全くありませんでした。
*同じ大学の別の学科、視覚伝達デザイン学科ではイラストレーションの授業も昔からあるみたいです。

私はイラストレーションの勉強をはじめたのは大学卒業後です。
派遣社員(職種としては出版社の営業事務職、情報通信業でのWEB運用などで、イラストやデザインの仕事ではない)として働きながら、イラストレーションスクールに複数行きました。具体的にいうと、セツ・モードセミナー、ペチカ(昔ペーターズギャラリーがやっていたスクール)、コム・イラストレーターズスタジオ(安西水丸塾)です。

しかし、全くイラストレーションが使われる業界との接点がなかったわけではありません。大学の先輩が出版社でデザイナーをしていたり、エディトリアルのデザイン事務所を個人でやっていたり、自分でWEB制作会社をやっていたり、同じ学科の友達が大手広告代理店で営業をしたりしていました。


なので自然な人間関係(具体的にいうと飲み会とか…)の中で、特に明文化はしないけれど「こういう感じなのかな」みたいな感じで業界知識、ビジネス回りの知識についても身につけて行ったと思います。絵も、出版社に就職したデザイナーの先輩に、定期的に見てもらっていました。

あとは、昔は、編集者さんが各社、ものすごく面倒見が良かったと思います。
私は請求書の書き方や税金に関することはすべて、編集者さんに教えてもらいました。
私が仕事をはじめた20年くらい前までは、ギリギリで
「『出版業界』で1つの会社、若者はみんなで育てる」みたいなところはあったと思います。

しかし今は、大学もコロナでオンライン授業が多いと聞きますし、なかなか大学で「自然な人間関係」を構築することは難しいでしょう。
また、編集者さんも、そこまで面倒見が良いわけでもないと思います。
そういう「面倒を見る」文化のようなものは、「新人育成システム」であった一方で、パワハラやセクハラの温床になっていた部分もあると思います。
現在は社会全体に、ハラスメント面に関しては、昔と比較すると、かなり改善していると思います。
その一方で、「なんとなく一緒にいて、なんとなくの雑談の中で何かが進んでいくようなコミュニケーション」のとり方が、今は非常に難しくなっていると感じます。

なので、クリエイター自らが積極的に「ビジネス知識」を取っていくことが、以前よりも、より求められているように思います。
この本は、その入口に最適な本であると思いました。

4・ちょっとこれはどうかな と思った点

しかしこの本、完璧かというと、そうでもありません。
特に、一番気になったのは「オンラインカウンセリング」の項で、
「cotree(コトリー)」を紹介しているところです。

以前、cotreeは、noteでライターさんに対して条件の明確な説明をしないまま、無償で記事を書かせていたという事件がありました。
しかもそれに対する対応が、かなりひどかったです。
詳しくは下記の記事の
「7・*参考*noteを利用するオンラインカウンセリングサービス企業「cotree」による、noteクリエイター搾取事件(2021年5月15日〜)」
を参照ください。

petitmatch.hatenablog.com

また、下記のようなまとめもあります。

sth-totalkabout.hatenablog.jp

他にもこういった話もあり、私は株式会社cotreeは、「かなり問題が多い企業」という印象を持っています。

実際に、この本の著者の方はcotreeのサービスで救われたのでしょうし、こういった不祥事についてもご存知なかったのかもしれませんが、正直なところ、事件そのものや事後の対応を見ていて、私個人としては「特に(精神状態が良くない)クリエイターは、絶対関わってはいけない」人たち、「絶対使ってはいけないサービス」じゃないのかな…という印象を持っています。

この点以外でも、多少気になることはないわけでもないのですが(クリエイターエコノミー協会についてとか、インボイス問題についてとか)、まあその辺については無難に書かれているのではないかと思いました。

気になる点もありましたが、全体には非常に良い本だと思いますし、私のようなある程度キャリアがある人間でも、今の時代のビジネスモデル的なものを知るのには、非常に役に立ちました。

レシピ集「食べる人も作る人も 元気になる おうちごはん万歳!」

「食べる人も作る人も 元気になる おうちごはん万歳!」

「食べる人も作る人も 元気になる おうちごはん万歳!」

いつもお世話になっている、東京・恵比寿の「写真集食堂めぐたま」さんから、レシピ集「食べる人も作る人も 元気になる おうちごはん万歳!」を送っていただきました。めぐたまのオーナー&料理人の、おかどめぐみこさんのご著書です。

fugensha-shop.stores.jp

「写真集食堂めぐたま」は、その名の通り、写真集が大量にある食堂です。
写真評論家の飯沢幸太郎さんの写真集コレクションを、実際に読むことができる食堂なのです。スゴイ!
しかも、体に良い感じのご飯が食べられるのです。
イベント担当は、言葉のアーティストのときたまさん(土岐小百合さん)です。
最高の店である。

私はこちらのお店で「めぐたまキットパスギャラリー」の絵を描かせていただいたことがあります。

www.rikagaku.co.jp

megutama.com

tabelog.com

今回送っていただいた本は、「写真集食堂めぐたま」で実際に出ているメニューのレシピ集です。
出しちゃって良いんかな…
しかし、めぐたまのご飯好きなので、私としてはうれしい…

「食べる人も作る人も 元気になる おうちごはん万歳!」

「食べる人も作る人も 元気になる おうちごはん万歳!」

「食べる人も作る人も 元気になる おうちごはん万歳!」


しかも、レシピの横に、QRコードがあり、Youtubeで作り方を見ることもできる。
すごい。

「食べる人も作る人も 元気になる おうちごはん万歳!」

「食べる人も作る人も 元気になる おうちごはん万歳!」

特筆すべき点としては、「江戸料理」が入ってるのが珍しいと思います。
これはめぐたまのお店でも食べることができますが、いま神戸なので、なかなか行けないので、レシピ&作り方がYoutubeで見られるのはありがたい。

「食べる人も作る人も 元気になる おうちごはん万歳!」

「食べる人も作る人も 元気になる おうちごはん万歳!」

youtu.be

「食べる人も作る人も 元気になる おうちごはん万歳!」

「食べる人も作る人も 元気になる おうちごはん万歳!」

youtu.be

この本は、めぐたま店舗、めぐたま商店(ネットショップ)、ふげん社ネットショップ
で購入できますよ。

megutamatokyo.stores.jp

fugensha-shop.stores.jp

【WORK】「栄養と料理」2022年7月号(女子栄養大学出版部)「気になる機能性成分のQ&A」

6/9発売の「栄養と料理」2022年7月号(女子栄養大学出版部)「気になる機能性成分のQ&A」の挿絵を描きました。

「栄養と料理」2022年7月号(女子栄養大学出版部)「気になる機能性成分のQ&A」

「栄養と料理」2022年7月号(女子栄養大学出版部)「気になる機能性成分のQ&A」

「栄養と料理」2022年7月号(女子栄養大学出版部)「気になる機能性成分のQ&A」

「栄養と料理」2022年7月号(女子栄養大学出版部)「気になる機能性成分のQ&A」


昨年までの連載「機能性成分のひみつ」がついに本になります!
7月下旬発売予定です。おたのしみに

エクスポート機能がないブログでもFC2ブログを経由すればエクスポートできる話

1・エキサイトブログにはエクスポート機能がない!

先日、↓の記事を更新していて気がついたのですが…

petitmatch.hatenablog.com
エキサイトブログって、エクスポート機能がないんですね。
私は、このはてなブログの前はnoteを使っていたのですが、その前はエキサイトブログを使っていました。(消してないので、まだ見れます)

petitmatch.exblog.jp
note以外の、いわゆる普通のブログサービスには、当然エクスポート機能があるものだと思いこんでいたのですが…エキサイトブログは、なんと「インポート機能はあるけどエクスポート機能がない」のです。

www.exblog.jp

■注意事項

エキサイトブログではエクスポート機能はございません。記事データの抽出・移行はいたしかねますので、ご了承ください。

help.excite.co.jp

ガーン
知らなかった…書いてあるやん
インポートができたから、油断していたよ。
しかもHTML編集できたりCSSいじれたりするのに、なぜエクスポートだけができないんだ…
*私はnoteをやめるとき、「noteエクスポートβ」を利用し、一旦はエキサイトブログにインポートしました。その後、はてなブログにインポートし、今に至ります。

2・FC2ブログの「お引越し機能」でFC2ブログに引っ越せることがわかった

しかし、調べたところ、FC2ブログの「お引越し機能」を使えば、エキサイトブログから、FC2ブログに引っ越せる(コンテンツを移転できる)ことがわかりました。

blog.fc2.comそしてFC2ブログのお引越し機能は、かなり有能だということがわかりました。
なんと元のブログにエクスポート機能がなくても、FC2ブログのお引越し機能でFC2ブログへの移転ができるのです。

対応ブログは、

Amebaブログ

livedoorブログ

エキサイトブログ

gooブログ

JUGEMブログ

・忍者ブログ

楽天ブログ

DTIブログ

・イザ!ブログ

コンサドーレ札幌ブログ

 

です。
しかも、その他のブログも対応準備中で、他のブログサービスの引越し対応リクエストもできるとのこと。
↓この「FC2リクエスト」というところから、リクエストできるみたいです。

request.fc2.com先日「noteにエクスポート機能がなかなかできないことでユーザーが不安がっている」というような記事が上がっていましたが、

internet.watch.impress.co.jpnoteからの引っ越しも、FC2ブログにリクエストしたら対応してもらえるかも?

3・FC2ブログに1回引っ越せば、FC2ブログのエクスポート機能で他のブログサービスやWordPressに移転できる

FC2ブログに1回引っ越せば、FC2ブログのエクスポート機能で他のブログサービスやWordPressに移転できるみたいです。

fc2blogstaff.blog.fc2.comしかし、実際やってみてわかったのですが、
ブログ開設後、90日間はバックアップ機能を使用できません。

まあ、そこまで甘くないか…
90日経過後、こちらのブログにバックアップとしてインポートしたいと思います。
エキサイトブログには、私は特に不満はなかったので、インポートだけして、エキサイトブログのまま残しておこうかと思っています。

この記事は、自分の備忘録のために書いたので、エクスポート&インポート作業終わったら、はてなブログにインポートしたらどうなったかを、また書きます。

ちなみに…こんなサービスもあるんですね。お金出せば何でもできるんだなあ

site-hikkoshi.com

★随時更新★【目的別】コンテンツプラットフォームサービスまとめ【2022年版】

【最終更新日:2022/6/9】

はじめに

「noteの代わりになり得るサービス」の紹介として昨年、一昨年に、下記の記事を書いたところ、大変好評で、未だに読まれております。

petitmatch.hatenablog.com

www.tomokooosuki.com

petitmatch.hatenablog.com

これらの記事は、「noteの代わりになり得るサービス」を探してるのではなく、単純に「コンテンツプラットフォームサービスまとめ(比較)」として読まれてる方も多いのではないかと思い、今回からは記事タイトルに「noteからの引っ越し」「代わり」を入れるのをやめました。
noteは2022年6月現在、もう完全に旬が過ぎたサービスになっていますし、もはや他のサービスと並べるのもそぐわないサービスになっている と判断したためです。

↓下記記事にもありますが、cakesの終了でnoteも不安、と思われてしまっているということは、サービス内容以前の問題で、運営企業自体に信頼がない、将来の改善も見込めない、とユーザーが判断している ということだと思います。

「cakes」が今年8月31日をもってサービスを終了することを発表した。過去記事も閲覧が不可能になることも発表されており、同サービスと同じ運営元でバックアップ機能を持たない「note」について不安視する声が上がっている。 

internet.watch.impress.co.jp

今年も引き続き、いろいろなサービスがある中で、私が「これいいんじゃないかな?」と思ったものを紹介していきます。今年は目的別分類にしてみました。
この記事では、なるべく「新しいサービス」を紹介していきます。

良いものが見つかり次第追記して、随時更新していきたいと思います。

小説・創作系

かなりすごい比較記事を書かれている方を見つけてしまいました。
小説を書く場所を探されてる方は、こちらのサイトを見ればかなりいろいろなことがわかる気がします…

creative-story.net

creative-story.net

「ソナーズ」と「pictBLand / pictMalFem / pictGLand」を紹介しようとして検索して、この方が全部先に書かれてることがわかりました…
すごい…

1・ソナーズ

匿名でメッセージを送れる「マシュマロ」の会社が作った小説投稿サイトです。
下記のツイートの動画を見ればわかりますが、なんと文単位でいいねができます。
しかし、Twitterをやってないとログイン自体ができません。
小説投稿サイトにしては、かなり変わったサービスだと思います。
いままでにない感じを受けます。まだβ版です。2021年12月にβ版リリース。

↓詳しくはこちらの記事で

creative-story.netなんかまだバリバリ開発中という感じで、運営もなんかコミュニケーションがカジュアルなので炎上とかもしてるみたいですが…しかし今までの投稿サイトにない何かを感じます。

www.j-cast.com

2・pictBLand / pictMalFem / pictGLand

この3つのサービスは、それぞれ

pictBLand=BL特化SNS

pictbland.net

pictMalFem=男女CP特化仕様SNS

pictmalfem.net

pictGLand=GL特化仕様SNS

pictgland.net

です。
会員登録をしなければサイトの中身を見ることができない、完全クローズドSNSで、
検索避け・地雷避機能・鍵付投稿・アンテナ機能・右クリ防止・コピペ防止・匿名スレなど、細やかな機能が充実しているようです。

運営は名古屋のGMWという会社がやっているようです。
pictBLandは2013年04月リリース。不勉強にして全く知らなかったのですが、結構前からあったんですね。

www.g-m-w.jp

この会社はPixivがやっている「BOOTH」のような、同人専用自家通販サービスもやっていて、それに匿名配送サービスがあって、すごいと思いました。

pictspace.net
最近Pixivは悲しい事件&提訴があって、

www.bengo4.com
これで脱Pixivを決めた方も結構いるみたいですが、ジャンルや作品傾向によってはPixiv&BOOTHの代わりに良いかもしれません。

総合ブログ系

3・Article

article.meこれもβ版サービスです。LINEがこの6月に立ち上げたコンテンツプラットフォームで、2022年秋頃に公式オープンの予定だそうです。
6/3にβ版が公開されたばかりで、できたてほやほやです。

article.me
利用規約を読んでみましたが、LINEで認証するので、LINEをやってないと記事を書くことはできないようです。また、β版の期間中は公式からの招待制で、Article編集部から声をかけられないとアカウントを作る事自体ができないようです。(記事を読むことはできる)

これは、もしかして、LINEブログ&LINENEWSの新しい形なのだろうか。
LINEブログとはカニバらない判断なのかな?
わたくし、LINEブログの公式ブロガーなので、気になります。
LINEブログはコミュニケーション、Articleは読み物プラットフォーム みたいな感じにしていくのかな? どうなるのでしょうか。今後、注目していきたいと思います。

知的財産権に関する情報を発信するグループ「Yuroocle」に加盟しました

このたび、このブログは、知的財産権に関する情報を発信するグループ(ボランタリー・チェーン)「Yuroocle」(ゆるーくる)に加盟しました。

yuroocle.notion.site
Yuroocleについて詳しくは、下記リンクにて。

基本理念

知財に関する情報発信者が協働して、
点在する情報同士を繋ぎ合わせることにより、
人々にとって知財がより身近なものとなることに寄与する。

ボランタリーチェーンとは、同じ理念を持つ独立した者が集まった組織を指します。
・このチェーンの加盟者は、各々の有する情報を共有することで、「個々の者の利益」及び「チェーン全体の利益」の創出を図っていきます。
・Yuroocleグループは、このボランタリーチェーンの精神のもと、「個々の者」及び「チェーン全体」を発展させていきます。

yuroocle.notion.site

私は、この基本理念に共感し、Yuroocleへの加盟をお願いしました。

私は、現状のイラストレーション契約の現状、「発注者もイラストレーターも、あんまり法律のことをよく理解しておらず、上場企業の法務部員や、メディアの編集長レベルでも著作権や関連法規への理解が怪しく、なんとな〜くで契約し、なんとな〜くで仕事している人が、あまりにも多すぎる。」という状況に、強い危機感を感じています。

著作権を専門とする弁護士の河野先生が下記ツイートで仰っているような問題意識を、私も持っています。

こういった状況を打破し、改善するためには、弁護士や司法書士の先生などの法律家任せでなく、クリエイター自らが法律知識を持ち、自らが情報発信をしていく必要があると感じています。

具体的な情報発信の手段としては、こちらのブログで、主に著作権関連について発信をしています。

petitmatch.hatenablog.com

petitmatch.hatenablog.com

また、以前、神戸クリエイターズノートのインタビューでもチラッと話したのですが、
私は、「イラストレーション」(など、イラストレーター向け媒体)で、イラストレーターに関係する法律の連載をやりたいという野望を持っております。

kobecreatorsnote.com
そのために、自らの発言に説得力を持たせるため、昨年から、知的財産権に関する法律の資格を取得すべく、勉強しております。
昨年、三級知的財産管理技能士の資格を取得し、今後は、ビジネス著作権検定上級、二級知的財産管理技能士の資格取得を目指しております。

petitmatch.hatenablog.com

petitmatch.hatenablog.com

知的財産管理技能士の勉強したときに思ったのですが
知財業界全体から見ると、著作権は特殊かつマイナー領域なので
Yuroocleでも、発信者も少ないみたいです…特許ばっかり

yuroocle.notion.site
今後、勉強しながら、発信も頑張っていきたいと思います。


このブログは、知的財産権に関する情報を発信するグループ「Yuroocle」に加盟しています。

【弁護士監修】イラストレーターがつくるべき「確認書」のススメ

1・はじめに

はじめまして。フリーランスイラストレーターをしているオオスキトモコと申します。

2002年に美大を卒業して、出版社や新聞社などでの勤務を経て、フリーランスとして主にイラストの仕事をしています。たまに写真や文章の仕事をすることもあります。基本的には出版のお仕事をすることが多いのですが、WEBの仕事や、企業の広報誌、広告などでも仕事をしています。 

具体的には、こういった仕事をしています。
www.tomokooosuki.com
様々な企業の担当者と仕事をするなかで痛感したのが、「企業の中にはイラストレーターへの発注の仕方がわからない人が少なくない」ということでした。 

とりわけ著作権法、下請法に対する十分な理解がある人は少数派です。 
私は自衛の手段として、著作権法を含む知的財産に関する法律の勉強をはじめ、先日、3級知的財産管理技能士の資格を取得しました。今後、2級まで取得する予定です。

petitmatch.hatenablog.com

今回この記事で取り上げる「確認書」は、仕事を受ける際に、トラブルを未然に防いだり、記録として残しておき、トラブルになった後の交渉時に、受注時に合意した諸条件の記録として使用するためのものです。

私は2014年頃から確認書の使用をはじめ、いまに至っています。 

イラストレーターとしての自分に沿った形で作っていますが、他のフリーランスの方にも流用可能な部分も多いと思います。

また、逆に発注者側の方にもぜひ読んでほしいと思います。そうすれば、あとから「流用についての確認をとっていなかった」というようなコミュニケーションミスを減らすことができると思います。

*【注(イラストレーター向け)】ゲーム・キャラクター関連のイラストの仕事は、私が普段請けているイラストの仕事とは、商習慣が違うようです。そちらの方面のイラストレーターさんには、この記事はあまり参考にならないかもしれません。

2・イラストレーターがつくるべき「確認書」とは? 

私は、仕事を引き受けるとき、作業に入る前に、確認書(CONTRACT SHEET コントラクトシート、契約書)を作るようにしています。

仕事内容、作品の用途、諸条件を明確にし、諸問題を未然に防ぐための書類です。
具体的には、下の画像のようなものです。

私が実際に使っている確認書のフォーマット 

私が実際に使っている確認書のフォーマット 

本来であれば、下請法の適用対象となる取引にあたる場合には、親事業者(依頼者側)が、発注に際して、必要な事項をすべて記載している書面(3条書面)を直ちに下請事業者に交付する義務があります。

*【藤森弁護士のコメント】下請法の対象となる取引にあたるかどうかについては、下記を確認するようにしてください。

www.jftc.go.jp

しかしながら、実際のイラストレーションの仕事の実務上では、書面は作らず、メールで上記の内容をやり取りする場合も多いのではないでしょうか。

この確認書は、この3条書面の代わりに使えるものです。 1枚で諸条件を一覧・確認できますので、後日「あの仕事どういう条件だったかな?」と振り返るにも便利です。 
下請法適用外の企業様相手の仕事でも、私の基準として「下請法に準ずる形」ということで、この確認書を使わせていただいています。 

この記事は、ぜひイラストレーターに依頼する側の方にも目を通してもらいたいと思っています。発注者でも、こういうことをまったく知らずに仕事する方もいます。 そういう方には、まずこの記事を見せながら、発注できること、すべきことについてお互いに理解すると、信頼関係も生まれます。 

この確認書は、下記の「お仕事確認書」を、私の仕事の実態に合致した形に改造し、かつ、クラウドサインでの電子契約に最適化しています。googleドキュメントとクラウドサインで完結できる形にしています。 

note.com

help.cloudsign.jp

それをさらに、東京スプラウト法律事務所の藤森純弁護士にチェックして頂いたものになります。  

sprout4.com

3・免責事項 

この記事および確認書フォーマットは、あくまで「私が使っている確認書を紹介するもの」になります。この記事を読み、確認書を利用してトラブルが発生した場合、読者・利用者又は第三者に損害が生じた場合であっても、当方は責任は負いません。 

有料記事部分では、確認書がコピー可能&ダウンロードして利用できる形になっていますが、ご自分のお仕事に合わせた形で、自己責任で記入し、お使いください。 
必要に応じて、専門家によるリーガルチェックを受けることをおすすめいたします。 
 
【注(イラストレーター向け)】
私は、「イラストレーションを使用したデザイン制作物」の、「デザインにおける最終責任」は、「デザイナー又はアートディレクターが持つべき」と考えています。「イラストレーションはデザインの一要素・一素材でしかない」と考えています。 

その考えをもとに、デザイン上必要な範囲でのイラストレーションの色変え・加工・トリミング等は、全て認めています。 

私が契約上、そもそもイラストレーションの色変え・加工・トリミング等を利用許諾の範囲内として認めていることからしますと、私がその点においてが著作者人格権を主張することはあり得ません。このため、私との契約の中には、 いわゆる『著作者人格権不行使特約』を入れる必要はないのではないかという考えを持っています。

そのため、クライアント側が提示する契約書に、いわゆる「著作者人格権不行使特約」が入っている場合には、これを削除してもらっています。
著作者人格権不行使特約」を削除しても、確認書に

「◆イラストレーターは著作者人格権を行使できます。デザイン上で必要な範囲でのイラストの色変えや改変については、承諾します。」

とあるため、クライアント側では問題なくイラストの利用ができるためです。
なので、「自分の絵を、他の人にとにかくいじられたくない」「色についても自分で責任を持ちたい」という考えの方には、この確認書は合わないかもしれません。 
*「著作者人格権不行使特約」については、有料部分で詳しく説明しています。

4・各項目についての解説(無料部分)

こちらの確認書の上の項目から、順に解説していきます。

書類作成からサインまでの流れ

書類作成からサインまでの流れですが、私の場合は、下記のような流れをとっています。
------------
【私】googleドキュメントで確認書書面を作成 (各項目は私のほうで入力)
→PDF化
  ↓
【相手先担当者】PDFでチェックしてもらい、OKをもらう(修正項目があれば修正)
  ↓
【私】クラウドサインに確認書PDFをアップロード
  ↓
【相手先担当者】クラウドサインで最終確認し、問題なければ日付とサインを入力&チェックボックスにチェックを入れる。 

help.cloudsign.jp

  ↓
合意締結

------------

では、各項目に付いて解説していきます。

 

記入日

これは、相手先(クライアント側担当者)に記入してもらう項目です。お互いに全ての項目の確認が終わったあと、クラウドサインでサインしてもらうときに、その日の日付を入力してもらいます。

(例)2022/1/22

 

氏名(担当者名)

こちらも、相手先(クライアント側担当者)に記入してもらう項目です。お互いに全ての項目の確認が終わったあと、クラウドサインでサインしてもらうときに、お名前を入力してもらいます。

(例)編集 花子

会社名・部署名/会社住所/会社電話番号/メールアドレス

こちらは、相手先(クライアント側担当者)の連絡先を記入します。
(例) 会社名・部署名 -     〇〇出版    第3編集部 △△マガジン編集部                           会社住所  -     東京都千代田区神田神保町○- ○- ○
会社電話番号  -  00-0000-0000  
メールアドレス - 〇〇@〇〇.com 
のような感じです。

------------------------------------------------------------------------------
クライアント名(及び発注者) 

この点線から下の「クライアント名(及び発注者) 」は、「大元のクライアントがどこの誰なのか」を記入します。
サインする担当者・企業と同じ場合は、繰り返しになりますが、同じ項目を記入します。 

(例)〇〇出版    第3編集部 △△マガジン編集部 編集 花子

*担当者の所属企業とクライアント名が異なる場合の例
・編プロ・個人編集者から出版物のイラストの仕事が来る場合。
・広告イラストの仕事が制作会社or広告代理店の制作部から来て、もともとのクライアントは企業or広告代理店の場合。
・イラストレーションエージェンシーからイラストの仕事が来る場合。
 →このような場合には、「大元のクライアント」の企業名・わかれば部署・担当者まで記入します。 

使用媒体(★現時点で判明している全ての使用用途をお伝えください。) 

イラストをどの媒体に使うのか、また使う予定があるのかを記入します。
これはギャランティ(原稿料)の算定に関わってくるので、必ず確認し記入します。 

これは広告だけでなく、たとえば紙の本のイラストの仕事だったとしても、販促でウェブ記事にするときに使用されたり、海外版に使われるときなどがあります。 その場合、WEBへの二次使用料・海外版使用料として別でお金がもらえるのか、それとも「本の関連販促物も全て込み」で金額を提示されているのか?というのを確認したほうが安全です。 
イラストの使用範囲を、あらかじめ確認しておく意味で、重要な項目といえます。 

媒体タイトル(または企画名や記事名)

イラストが使われる媒体のタイトル、または企画名や記事名を記入します。  使用期間  イラストの使用期間について記入します。出版物の場合は発行日を記入します。 

(例) 2020年2月1日(発行日)から○ヶ月/1年/3年 この項目が必要なのは、主に広告の仕事において、競合他社での仕事に影響してくるからです。

発行部数

イラストが使われる媒体の発行部数です。

(例)10万部

これもギャランティ(原稿料)の算定に関わってくる項目です。

媒体サイズ

イラストが使われる媒体の仕上がりサイズを書きます。

(例)A4ワイド

これは、最終仕上がりサイズに合わせてイラストの原稿を作るために、確認が必要な項目です。
複数媒体にイラストが使われる場合で、かつサイズに大きく違いがある場合には、それができるようなデータの作り方や元原稿の作り方を考える必要があります。

使用地域

イラストの使用地域です。

(例1)日本全国
(例2)東京都内
(例3)台湾・香港を除く中国

これは広告の仕事では、イラストレーションの露出範囲の管理のために記入します。
出版の場合は、どの国で出版・流通されるものなのか?という確認の為に記入します。

*書籍の海外版は各国版・各言語版ごとに別料金で、その都度二次使用料をいただく場合がほとんどです。あまりないですが、海外版の特定の国の分だけ、印税契約になったことがあります。

データ形式・点数 - ネガ・PSD・JPG・その他  点

納品データ形式と、点数について記入します。

ここに「ネガ」が入っているのは、私は写真作家としても活動しており、ネガフイルムの貸し出しを行う場合があるためです。たいていPSDですが…

*【注(発注者向け)】ちなみに私は、イラストを未だに手描きで描いているため、Illustrator形式(.ai形式)での納品ができません。
しかし、線の色変え、レイヤー分けなどはPhotoshop形式(.psd形式)のデータでもほぼ同じことができます。
もし「デザイナーさんのほうで色変えの可能性があるからIllustrator形式(.ai形式)で」と思われてる方がいらっしゃいましたら、ご相談ください。
私は、デザイン上で必要な範囲での、イラストの色変えや改変については、承諾しております。線画のみ納品し、デザイナーさんの方で色を塗ってもらうという形で納品する場合もあります。  

色(4C、2C、1C/RGB・CMYK

これは、イラストの色についての確認項目です。
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4C→フルカラーのことです。

2C→2色のことです。何と何の2色なのかを記入します。
(例)MK:マゼンタと黒の2色、CK:シアンと黒の2色、 K+特色の2色で特色はCでデータ作成 などいろいろなパターンがあります。

1C→グレースケール、モノクロ・白黒のことです。

【注(発注者向け)】近年、フルカラー印刷が安くなっていることで、2色の仕事は減っており、2色の印刷の経験がない編集者さんや担当者さんも結構います。
「何の2色にするか」は、印刷経費に関わってくることなので、イラストレーターが決定できるものではありません。
発注者側のほうで、デザイナーさんとよく相談して、ご指示ください。
私も印刷については、なるべく勉強するようにしておりますが、デザイナーさんのほうが、印刷には圧倒的に詳しいはずです。(意見を聞かれたら答えますが…)
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RGB→テレビ・WEB・デジタルサイネージなど、いわゆるスクリーンメディアの画像はRGBです。光の三原色、「R=レッド(Red)・G=グリーン(Green)・B=ブルー(Blue)」の3色で色を表現するデータです。

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CMYK→印刷用データ、紙やモノなどに「印刷」する画像のデータはCMYKです。 印刷の三原色、シアン (Cyan)、マゼンタ (Magenta)、イエロー (Yellow)に、キープレート(key plate)の黒を加えた4色で色を表現するデータです。

*Kは「Kuro」ではないんですよ、実は…私も長年KUROだと思っていたんですけど…

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*【注(発注者向け)】
なぜ最初の段階でRGBかCMYKかを確認する必要があるかというと…
一般にRGBデータのほうが色が鮮やかで、RGBデータをCMYKに変換すると色がくすみます。
なので、印刷に気合いが入っているデザイナーさんやご担当者様・クライアント様の場合、イラストレーターはRGBでデータを渡し、印刷所でCMYK化を行う場合があります。(原画入稿のこともある)
デザイナーさんのほうでRGBのデータをCMYK化したい、という方もいます。
その一方で「はじめからCMYKデータで欲しい」というデザイナーさんも多いです。 

また、別の理由としては、「WEBにも紙にも載せる」という場合、そもそもRGBデータがある必要があります。印刷だけで使うデータだったら、CMYKではじめから色を塗ったほうがきれい(印刷再現性が高い)ですが、「WEBにも紙にも載せる」場合はRGBデータがまずきれい(WEB上で見てきれい)である必要がありますし、またクライアント企業側での画像データ管理の問題もあるため、「何のカラーモードで、何のデータが欲しいのか」を、先に確認させていただきたいです。

私は数パターンのタッチ・色の塗り方があり、フルアナログ(線画から色塗りまで全部手描きで原画納品)のものから、アナログで描いてデータ化して納品するもの(これが一番多い)、線画はアナログで色塗りはデジタルなど、いろいろなやり方を仕事によって使い分けています。 
「メディアに掲載されたときに、最も美しく見えるような状態」かつ、「関わる人が最も楽に扱えるような形式」で、イラストレーションを作成するようにしていますので、どういう形で納品するのがいいのか、必要なデータ形式・色については、先に教えて頂ければ幸いです。 

5・各項目についての解説(有料部分)

申し訳ないですが、以下の確認書の解説部分と、解説部分の最後にある、確認書のダウンロードリンク部分については、有料とさせていただきます。
この記事は、私自身の調べ物・執筆時間のほか、編集者さんに意見を伺ったり、弁護士さんのチェックを受けていたり、それなりのコスト・経費がかかっているためです。
(経費参考・弁護士さんのタイムチャージ金額:1時間につき税抜2万1000円×数時間分)なので、ご購入頂けると、とても嬉しいです…

*私に仕事の依頼をご検討いただける方には、この記事の有料部分も無料で読めるように手配いたします。ご希望の方は、記事の送り先メールアドレスを、メールでご連絡ください。
連絡先:mail@tomokooosuki.com

↓以下、有料部分 

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↑有料部分終わり   

6・謝辞 

こちらの記事作成にあたっては、出版社勤務・K氏の協力をいただきました。
また、確認書作成にあたりお世話になりました、東京スプラウト法律事務所の藤森純弁護士に、この解説記事における法律面でのチェックもお願いいたしました。 ありがとうございました。  

7・参考文献 

・「【国家試験】知的財産管理技能検定公式テキスト3級 改訂12版」知的財産教育協会 編:アップロード

 

・「Q&Aでわかる!イラストレーターのビジネス知識」東京イラストレーターズ・ソサエティ(TIS) 編 アドバイザー:大川宏/亀岡知子(総合法律事務所あおぞら):玄光社


・「プロとして知りたいこと全部。イラストレーターの仕事がわかる本」グラフィック社編集部+竹永絵里 編:グラフィック社


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