TOMOKO OOSUKI

イラストレーター オオスキトモコのブログです。

February 12, 2022

写真と全然関係ない日記

確定申告などからの逃避行動として、読書をした。
一昨日読んだ「愛と家事」(太田明日香:著 創元社)の単行本版を読んだ。

ZINE版に、太田さんの育った環境についての詳しい話、カナダのバンクーバーでの経験やそこでの考えなどが加筆されている。

単行本で読んでみると、全体のテーマは「家族の再構築」ということなのかな?という輪郭がハッキリした。太田さんはお母さんとの関係、元夫との関係を見つめ直すというところから、自分にとっての家族関係というのを再構築しようとしているのかな、と思った。

ZINE版を読んだときから共通して思ったことは…私は太田さんほど「愛」を信頼していないんじゃないか?ということです。
なんか、「愛を信頼してない」というと語弊があるが、自分自身や、人間関係において何かの問題があるとき、その問題を『愛』が解決できる可能性に対して、あまり期待を持っていない。ということです。

本来なら『愛』でごまかすべきでなく、問題の本質が特に『愛』と関係ないものまでを『愛』で解決しようとすると、揉め事になりがちなんでは?と、読んでいて思いました。

例えば、『逃げ恥』で、平匡さんがリストラされそうになってプロポーズする際、「家事代行契約のときは家事は有料だけど、法律婚したら無料になるよね?だから結婚したいと思いました」的なことを平匡さんが言ったとき、みくりが「それは愛の搾取です!」と怒るシーンがあったと思うのですが(うろ覚え)
これはまさに、本来「結婚」「愛」で解決すべきでなかった経済的問題に対して、「愛」でごまかそうとしたことで起きた揉め事であると思う。本来必要であったことは「相談」「話し合い」であった。

あとそもそもの『愛』の定義が、私と太田さんとは違うのかも…とも思いました。なんか私の感覚だと「支配欲」とか、「欲」に入るようなものまでを「愛」に入れてしまっているような印象を受けた。

私の中では太田さんのお母さんは、太田さんに愛がないとまではいかないけど、「支配欲」が強い人である。「支配」を「愛」だと誤解している部分があると思う。お母さんの「愛」が「重い」のではなくて、「支配されること」または「支配されているような感覚になること」が嫌だったのでは…

「欲」と「愛」って非常に近しい位置にあるとは思うんだけど、違うものであると私は思う。混ざりがちだけど、混ぜたら危険である。

他にもいろんなことを思い出したり考えたりしたが、それらを書くと自分のかなりプライベートな部分をネットに晒すことになり、それは危険なので、書きません。この本を読んだ人と語り合いたい。

写真は「ロイン」のミニステーキ定食です。1000えん
ミニと言いつつ150gもある。これで充分だよ…