【2023/4/19 最終更新】
- 文化庁が「文化芸術分野の契約等に関する相談窓口」というのをはじめたようです。
- 「フリーランス・トラブル110番」との違いは?
- 2023/3/17まで延長決定!!【2023/2/25 追記】
- 実際に相談してみた感想【2023/2/25 追記】
文化庁が「文化芸術分野の契約等に関する相談窓口」というのをはじめたようです。
文化庁が「文化芸術分野の契約等に関する相談窓口」というのをはじめたようです。
www.bunka.go.jp実際に相談窓口を実施するのは、弁護士知財ネット。知的財産権(著作権とか)に詳しい弁護士のネットワーク組織です。
ご相談につきましては、土日祝祭日を除き原則10日以内にメールでご回答いたします。
https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunka_gyosei/kibankyoka/madoguchi/index.html
ということなので、急ぎの相談には向いてないかもしれませんが…
「よくある質問」も既に用意されています。
「フリーランス・トラブル110番」との違いは?
上記の「よくある質問」の一番最後にも書いてあったのですが、これは「文化庁のガイドラインに関することや契約に関係して生じる問題及びトラブルに関する内容」に特化した窓口で、パワハラ・セクハラに関しては、「フリーランス・トラブル110番」に相談せよということみたいです。
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- Q.6-① 私はフリーランスとして文化芸術分野に関わる仕事をしています。契約のこと以外でも相談を受けてくれる窓口はありませんか。
ちなみに…「フリーランス・トラブル110番」に対する個人的印象
フリーランス・トラブル110番には、私も相談したことがあり、こちらでも契約の相談には乗ってもらえます。
ですが、正直なところ、著作物使用許諾契約(イラストの仕事で一般的な契約)には、全く詳しくないという印象を受けました。
というか、まず、それ以前の問題で、物の考え方が完全に「企業寄り」で、「味方になってくれる感」が非常に薄いです。この「味方になってくれる感のなさ」は、私だけの印象ではなく、他の複数の相談者から聞いたことがあります。
Twitterで検索すると割と「助かった」みたいな良い感想も書いてあるので、その時の担当者によるのかもしれませんが…
↓は私が相談したときの感想です。「フリーランス・トラブル110番」ってなんか私が相談した限りでは他の相談の依頼側のレベル感が低すぎるのか、件数が多いから雑になっちゃうのか、よくわからないけど、かなり悪い条件を「ふつう」と思って相談受けてんじゃないかな〜という印象を受けたなあ…
— オオスキ トモコ (@cafe_petit) 2022年2月19日他の相談窓口に相談すると「フリーランス・トラブル110番が言ってることはおかしい」と複数の窓口の相談員さんから言われたことがありました。なので相談するときは複数の相談窓口に同時に相談したほうが良いのでは と個人的には思っています。
— オオスキ トモコ (@cafe_petit) 2022年2月19日
っていうブログ書こうかな…
フリーランス・トラブル110番と同時に、下記の窓口に同じ相談を送るようにしています。 -
経験上では、他の相談窓口にも同時相談したほうがいいと思う
下請かけこみ寺
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著作権情報センター
www.cric.or.jp
・日本漫画家協会(協会員しか相談できません)
同じ内容の相談に対し、フリーランス・トラブル110番だけ回答の方向性が全く違っていたり、(私もおかしいと感じました)他の窓口で「フリーランス・トラブル110番でこういう回答だったが本当か」と確認すると「それはおかしい、考え方が企業寄りすぎ、オオスキさんをあまりに馬鹿にしすぎている」という回答がされた という経験があります。なので、今回、『文化庁が』契約に特化した窓口を作ってくれたのは、非常に良いことだと思います。
文化庁のこの窓口は、今年の2月末日までということなので、期間が短いです。
朝日新聞によれば、2023年度の予算も計上しているらしいが…digital.asahi.com
私も、契約で、「お金払ってまで聞くほどのことでもないし、自分でなんとかできなくもないが、弁護士の見解も聞いてみたい」くらいの疑問はたくさんあるので、せっかくなので、2月末までにいろいろ相談してみたいと思います。
個人的にはこういう窓口は、「国に意見をいう」「国にこういう問題がある」と伝えるという点で重要であると思います…仮に相談内容が解決しなくてもね2023/3/17まで延長決定!!【2023/2/25 追記】
実際に相談してみた感想【2023/2/25 追記】
今まで、約10件相談してみました。そのうち9割の回答は、かなりためになりました。
1割(1件)は、「えっこの人、こんな『出版業界ではこれが常識です!』みたいな回答してきてるけど、本当に出版業界での『実務』の経験があるのかなあ…」と思うレベルの「大ウソ」が回答として返ってきたため、アンケートで反論しておきました。
あとは、「文化庁の」事業としてやってる割に、「クライアント寄り」の考え方をする弁護士が多いことが気になりました。
アンケートにも書きましたが、実際に「文化芸術分野の人と接した経験・契約の話をした経験」自体が、あんまりないのかな?という印象を強く受けました。
上記の「実務経験が本当にある?」という疑問にも通じますが、この分野は、契約書を交わす習慣自体があまりないため、弁護士自体にも、「その著作物の性質に合わせた」契約書を作ることの経験がない人が多いのかな?と感じました。
私は三級ではありますが、知的財産管理技能士の資格も持っており、基礎的な知識があり、かつ20年近く実務をやっているので、弁護士が、多少、実務にそぐわない、おかしいことを言ってきても「何言ってんだ」と感じることができますが、そうではない人のほうが多いと思います。
なので、この窓口で、「これはおかしいのでは…」という回答が返ってきたら、アンケートで、正直な感想をガンガン送るのが良いと思います。 -
私の個人的感想をまとめました(2023/4/19追記)