TOMOKO OOSUKI

イラストレーター オオスキトモコのブログです。

July 22, 2022

栗原はるみのお店でランチ食べた。
体に良さげでおいちい

以下、写真と関係ない、まとまらない日記
しかも、超長いので注意

映画「教育と愛国」を見た。
https://www.mbs.jp/kyoiku-aikoku/
元町映画館で朝10:00からという上映スケジュールなのに、なんとほぼ満席だった。大阪でも連日満員らしいが…学生ぽい若者からお年寄りまで、いろんな世代の人がいた。

これはざっくり言うと、「政治が歴史教育に今どんだけ介入しているか」を取材したドキュメンタリー映画である。
なんか「ホラー映画」と言う感想も見たので、どんだけ怖いんだろ〜
と思いながら見たけど、そこまでホラーでもなかった…
あとそこまで言うほど左翼的映画でもないため、なんかこのレベル感で上映断られる映画館があった、ということ自体が、結構ホラーだなとは思った。

私自身も道徳が「教科」でなかった時代に、道徳の副読本のイラストを描いたことがあり、私がイラスト描いたのと同じシリーズが「教科書」に昇格していたのは、ちょっとビックリした。なんか私がイラスト描いた当時はいわゆる「偉人読み物」の集まりみたいな感じの冊子だったけど、内容がだいぶ変わっているんだろうなと思った。

この映画を見て全体に感じたことは、なんかもはや、「右翼・左翼」的なもの?考え方?は限界で、左右共に「存在しない何か」の幻想に囚われている という点で、実は共通項があるのではないか?ということだった。

つまりどういうことかというと、
映画の中で、東大の伊藤隆先生(既存の教科書を「自虐史観」と捉え、新たに作られた歴史教科書の代表執筆者)は、彼の言う教育の中で目指す「ちゃんとした日本人」とは何かを問われ「『左翼でない』ということです。」と答えていたが、「左翼」とは具体的に何なのか。非常に感覚的で、論理的でないように感じた。彼らの言う「取り戻すべき日本」というのは、単なる幻想にすぎないのではないか。

一方で、なんか今回の参院選で特に感じたが、いわゆる「左翼」、左派政党も、あまり具体的でないのである。仮に政権を取ったら何をするのかみたいなビジョンがあまり見えず、とりあえずネット(というかTwitter)で話題になってることに飛びつき、とりあえず自民党の逆を提示する みたいに見えた。
なんかこれまた「(実際には存在しない)『大いなる何か』が存在すると思っていて、それに抵抗する」みたいに見えるのである。
※そんなわけで私は、今回の参院選は本当悩みました。

あと自分の経験では、熊本県の公立小中学校の歴史(というか社会科全体)の授業は、教科書ガン無視で「わたしたちの熊本市」という、教育委員会制作の、熊本市の内容に特化した教材を使ってたと思うのですが…
人吉市もそうだった気がする)
あと高校のときも、あまり教科書使ってなくてオリジナル教材が多かったような…(私学だから?)
私は高校は理系なので日本史を取っておらず(一応少し世界史やったけど途中で終わり、社会科は地理しかやってないに等しい)、その後は美大で、社会人になってから自分の歴史基礎教養のなさに危機感を感じ、神保町に山川の資料集買いに行って自主的に学んだ…
そんなわけで私は、あまりちゃんとした歴史教育を受けていない という自覚を持っている。

なので、教科書検定が教育に与える影響は、大都会(まさにこの映画に出てきた、東京・大阪・名古屋)以外は、実はそんなにないのでは…と思っているのですが…
なにしろ、自分自身が、歴史については、検定教科書使った授業受けてないから…
自分の経験では、先生たちも「教科書に書いてあるのは『東京の人たちのこと』だから、我々にはあまり関係ない」くらいに言ってた気がする。(それもどうかと思うが)
今はどうか知らんが、学習指導要領はともかく、「検定教科書」の記載に忠実に、ガチガチに授業してる学校って、そんなにあるのだろうか…
つまり、国がいくら教育をコントロールしようとしても、「地方の現実」の前には無力なのではないか と思っている…
楽観的すぎるかしら。

そして、今の子供は、そんなに従順なのかのう。
この映画の前に、フリースクールの映画の予告編が流れていたが、なんかそういう「教育への不当な政治介入」みたいな雰囲気を子供たちも感じてて、それで不登校になってる子もいるんじゃないかしら、だから少子化なのに不登校の子供が過去最高になっているのでは?
だとしたら、子供たちはそこまでバカじゃない、賢いし、それこそ希望なんじゃないかしら…と思いました。

映画を見たあとは、よくわかんないけど「自分もがんばろう」みたいな気になり、結構仕事しました。がんばるぞ
現実的・具体的に思考し、具体的に努力するぞ!