塚田優(つかだ・ゆたか)さんという評論家の方が、私が2014年にまとめたトゥギャッター「最近の『イラストレーション』誌と、『イラストレーション』の広がりについて」 https://togetter.com/li/618590 を元に、論文を執筆されました。
togetter.com
「イラストレーションのジャンル的含意のずれとゆらぎについて」という論文です。
『多摩美術研究』に掲載されました。なんと塚田さんがわざわざ送ってくださいました。ありがたや
なんとPDFがダウンロードできるようになっているので、誰でも読めますよ。
塚田さんはアニメーション・イラストレーション・美術の分野をご専門とする評論家です。
togetter「最近の『イラストレーション』誌と、『イラストレーション』の広がりについて」を元にした記事としては、玄光社「イラストレーション」202号 特別座談会「イラストレーターのモンダイ意識と関心事」
https://petitmatch.exblog.jp/21824594/
というのがあり、私もこの座談会に参加しています。
petitmatch.exblog.jp
しかし、私以外はベテランかつ大物のイラストレーターが対談している、「イラストレーション」の座談会じゃなくて、togetterの方に注目していただいたというのは、より興味深い。なんと奇特な方なんだ。
ネットカルチャー研究という側面もあるそうです。
↑の座談会は↓の号に掲載されているので、良かったら読んでみてください
私は、このまとめを作ったとき、「上の世代と下の世代の、イラストレーション認識に対する分断をなくしたい」という狙いで作成しました。
(結果、上記の座談会で「分断はしょうがないんじゃないの」みたいな結論を都築潤さんが出すのであるが…)
なので、私の約10歳下、1988年生まれの塚田さんにこのまとめに興味を持ってもらえたというのは、まさに狙い通りであります。2014年の私、good job!!
お役に立ててうれしいです。
感想としては
・私は「コミッカーズ」を読んだことがないので、江口先生が言うところの文脈をあまりよく理解できていなかったかも…
・横尾忠則の「現代のイラストレーション」知りませんでした…
・私は横尾忠則についてもっと知らなければならない
という感じでした。
せっかく今、横尾忠則現代美術館の近くに住んでるので、もっと見に行こうと思いました。
しかし、この現代日本の、イラストレーションの多様性や美術史・デザイン史における立ち位置の曖昧さなどについて興味を持ってくださり、研究対象としていただいて、大変ありがたいです。
我々絵描き(イラストレーター)同士だと、どうしてもフィーリング、感覚だけでなんとなく通じ合うところが多く、あまり言語化をしないところがあります。言語化をしないと、広く一般の方や違うジャンルの方とはわかりあえませんし、客観視もできないように思います。
塚田さんのような方がいてくださって、大変ありがたいと思います。
塚田さんの、今後の研究活動に期待しております!!
塚田さんの他の論文や記事も、とっても面白いです。まだ全部読めていないけれど…
↓こちらからいろいろ読めますので、皆さんもぜひ読んでみましょう!!