TOMOKO OOSUKI

イラストレーター オオスキトモコのブログです。

January 23, 2022

1/22の日記 その1
今日は兵庫県立美術館王子分館「原田の森ギャラリー」に行った。
私の出身校、武蔵野美術大学の校友会(ムサビの同窓会組織)の、兵庫支部の展覧会があって、その中の企画、星加ルリコさんの講演会を見に行った。

星加ルリコさんはムサビの彫刻学科出身で、今は神戸を拠点にデザインコンサルティングブランディング、プロモーションなどのお仕事をされている方である。
有名なところでいうと、皆さんご存知の「神戸ビーフ」のブランディングのお仕事をされている。

私は2020年の春に、夫の転勤により、神戸に引っ越してきたわけですが、
それまで20年以上東京で暮らしており、正直なところ、神戸でどうやって仕事したらいいのか、よくわかりませんでした。
しかもコロナで、営業に行こうにも行けない。そもそも、営業先もどこに行けばよいのやら、よくわかりません。
なんにもわからないので、とりあえずギャラリーで個展をしたら、ギャラリーが持ってる顧客名簿にDMを送れるのでは?と思い、個展をすることにした。

個展のDMを送る際に、せっかくだから神戸のデザイナーさんにもDM送ってみよう〜と思い、「神戸クリエイターズノート」(神戸市運営のクリエイター検索サイト。神戸市のクリエイターが登録できる)で見つけた、星加さんにもDMを送ってみた。ムサビつながりで見に来てくれないかな〜 と思って、ダメ元で送ってみたのだが、優しい星加さんは、来てくれたのである!!ありがとうございます!!

そして、今回の展覧会&講演会にも誘ってくださいました。ありがたや

星加さんは、ブランディングはもちろん、ロゴデザイン、商品開発から何から「全部」頼まれる事が多いんだって〜。すごい。
神戸の佐藤可士和だね!!

講演内容は、想像していたよりも、かなりビジネス寄りのものでした。
「VUCA」っていう言葉を初めて知りました。社会はVUCA化しているんだって。
でも今後のそのVUCA的な時代、流動的で予測不能な時代には、ムサビで勉強したようなことが役にたつらしい。
「他の人の作品を見て解釈すること」を「読解力」とは、捉えたことがなかったな。Appleはアートがわからんやつは役員になれないらしい。確かに原田泳幸もバンドマンだもんな…(今のApple日本法人の社長が誰か知りませんが…)

人はロジックで動くものではない、感情に訴えかける何かがなければ人は動かん、というのは、仕事の上でも、かなり実感していることです。特に関西だと余計それが強い気がするな〜。逆に言えば、「感覚的なもの」が、とても大切にされている。特に神戸の人は「私達は『美しく』暮らすのだ!」という意識が強い気がする。根本的な美意識が高いっていうか。

とても勉強になりました。
兵庫県には、ムサビの卒業生が約700人も住んでいるらしい。それにもびっくりしました。原田の森ギャラリーは想像以上に広く、ムサビの先輩方の作品のクオリティの高さにも、とても驚きました。講演会でも活発に質疑応答がされていて、それもすごいなと思いました。

このあと、星加さんに「灘五郷酒所」のレセプションに連れていってもらったのですが、その話はまた後日書きます。