1・まえがき
先日、Twitterで、こんなことを言ってる人がいて、一部でかなり話題になっていました。
薬学部なんかいらない。6年は長すぎる。ほとんどの薬剤師は薬を袋詰めしているだけだから、免許もいらない。資格認定で十分。
— 池田信夫 (@ikedanob) 2022年7月20日
維新がそういう抜本的な規制改革を提案すれば、社会保険料の負担に苦しむサラリーマンの支持が集まると思う。 https://t.co/VCNKlidlRr
個人的には、私は、かかりつけ薬剤師さんほか、いろんな薬剤師さんにお世話になっており、薬剤師さんは必要だと思っていますし、患者として薬剤師さんの存在にメリットを感じています。
しかし、この池田氏に限らず、「薬剤師不要論」って、定期的に出てきますよね。
現代の日本は、少なからず不機嫌で他罰的な時代なんだろうと思います。
— 高橋 秀和 ‐アフターピル薬局販売 署名中‐ (@chihayaflu) 2022年7月22日
実際、そうしたタイプの患者さんは薬剤師とのコミュニケーションに不具合を来していることも多く、メリットを実感できずストレスを募らせているケースが多いように感じます。 https://t.co/aQ8xhWDBPo
上記で高橋さん(薬剤師)が述べているように、薬剤師が不要だという人は、あまり薬剤師さんとのコミュニケーションにメリットを感じてない ということだと思います。
でも、池田氏みたいな人って、たくさんいそうな気もします。
そこで、私が薬剤師さんから得ているメリット、受けているサービスを紹介したいと思います。
2・「かかりつけ薬剤師」とは
私は咳喘息で呼吸器内科、ドライアイとアレルギー性結膜炎の併発で眼科に定期的に通っており、薬を飲んでいます。(眼科は目薬)
あとこれはひどいときだけですが、肩こりで整形外科に行きます。
元気がないときなどに、滋養強壮薬を飲むときもあります。
現状で必要なのは錠剤2種、目薬2種、吸入薬1種で、これが毎日必要なものです。
随時、症状に合わせて飲んでるのは、錠剤5種、葛根湯、ロキソニンテープです。
それに加えて、元気がないときの滋養強壮薬が入ってきます。
そんなわけで、わりと薬を飲む(買う)ので、「かかりつけ薬剤師」さんを決めていて、基本的にかかりつけ薬剤師さんから薬を買っています。
*その日の予定によっては、各病院の近くの薬局で買うこともあります。
「かかりつけ薬剤師」というのは、「かかりつけの薬剤師を決めてる」ということなのですが、これは私が勝手に決めてるわけではなく、制度として存在するものです。
↓詳しくは
fiore-fiore.co.jp
かかりつけ薬剤師制度は、「美容院において、担当美容師を決めること」に近いものがあると思います。でも美容師さんの指名料と比較すると、だいぶ安いと思います…
(保険診療で3割負担の場合、薬代に60〜100円が追加になります)
3・「かかりつけ薬剤師」には、何をしてもらえるのか
かかりつけ薬剤師さんにやってもらっていることは、以下です。
A・市販薬やビタミン剤を買うときに、いつも飲んでる薬と成分がバッティングしないか、一緒に飲んで問題がないかなどのチェック
これは私の場合は、主に市販薬の相談をしています。具体的に言うと常備薬(正露丸とか、今だとコロナ対策でアセトアミノフェンとか)と、滋養強壮薬、肌荒れ・シミ対策系の薬のチェックをしてもらっています。
B・飲み忘れて薬がたまっちゃったときに、調整してもらう(残薬調整)
これ最初「怒られるかな」と思ったのですが、意外とあっさりやってもらえてよかったです。「薬の飲み忘れで薬が余っている」って、自分で医師に言いにくくないですか?
C・美容・健康の相談、病院の紹介
Aにも関連しますが、美容の相談(主に美容皮膚科の部分)も、かかりつけ薬剤師さんにしています。
気になるビタミン剤や市販薬(具体的に言うと、肌荒れ・シミ対策系)がある場合に、成分がかぶらないか、一緒に飲んで問題ないかをチェックしてもらっています。
美容のせいで薬害が発生したら、嫌なので…
あとレーザー脱毛(医療脱毛)を受けるとき、「薬飲んでいたら医師・薬剤師のチェックを受けてください」と言われると思いますが、そのときにもチェックしてもらいました。
あと、私は夫の転勤で神戸に来て、地域の病院の評判を知りません。
呼吸器内科については東京の病院で紹介状を書いてもらいましたが、他の科の病院については、薬剤師さんに評判が良い病院を教えてもらいました。
(google mapの口コミを見て、別のところに行くこともあったけど…)
まあ、上記のことは、どの薬剤師さんでも基本やってもらえると思うし、
お薬手帳があれば薬の管理はだいたい大丈夫だと思いますし、
「かかりつけ薬剤師」をやってない薬局もありますので(神戸は結構やってない薬局があり、ビックリしました。)←東京にいたときは、薬剤師さんのほうから営業されたので…
必ず指名しなければならないわけでもないのですが、休日・夜間の対応は「かかりつけ薬剤師」を指名してないと、やってもらえないです。
「かかりつけ薬剤師」は、なんと24時間・365日対応で、電話対応してくれます。
実際のところ、夜中に電話かけたことはないですが、日曜日に急激に体調が悪くなったときなどには、安心です。
また、「かかりつけ薬剤師」は、なるのも大変なので、かかりつけ薬剤師になれる資格を持っているというだけでも、「勉強している人なんだな」という安心感があります。
参考↓
3・私が「かかりつけ薬剤師」にしたい人は、こういう人
私は今のかかりつけ薬剤師さんは2人目なのですが、1人目のときは特に選ぶ基準がなく、「営業されたから指名した」という感じでした。
その1人目の方がとても良かったので、その1人目の人の良かった点を基準として、今のかかりつけ薬剤師さんを決めました。私の中での基準、選び方は以下です。
・身体的に女性である、美容に興味がある
→婦人科系・美容皮膚科系を相談しやすいから
・5〜10歳くらい年上である
→これから来るであろう身体的変化に伴う相談をしやすいから
・処方箋を見たときに、自分なりの考えを言ってくれる(これはジェネリックに変えられるけど変えてないのはなぜか?とか)
→ジェネリック医薬品は、先行品と有効成分が同じといっても、特に目薬・貼り薬の場合は、使用感がメーカーによってかなり違います。有効成分以外の添加物や材料が違うからです。なので、ジェネリックに変えたくない場合もあります。
一方で、飲み薬はそんなに変化はないので、積極的に変えたいと思っています。
しかし、中にはそういった「使用感の差がある」という知識を持たず、
こちらの事情や心情を無視して、ジェネリック医薬品を押し付けようとする薬剤師も存在します。そういう人はNGです。
→医師の処方に対して、何も気にしない薬剤師もNG
(何のための医薬分業、ダブルチェックシステムなのか?)
・(できれば)漢方薬に興味がある、詳しい
→私が東洋医学系(漢方・鍼灸)が好きだからです。
*私は肩こりがひどく、病院から内服薬&葛根湯&ロキソニンテープが処方されてるレベルの肩こりです。(あんまり肩こりで内服薬まで出ないですよね)
整形外科のほか、定期的に鍼灸&アロママッサージに通っております。
肩こりの話で「医道の日本」(既に休刊してしまった、鍼灸業界の専門誌)に出たことがあります…
・薬の「飲みやすい飲み方」を教えてくれる
→吐き気止めで出た粉薬を「ガリガリ君ソーダ味とセットで飲むと良い」という技を教えてくれた薬剤師さんがいて、これはスゴイと思いました。
(この人はかかりつけ薬剤師ではなかった)
先週末から原因不明の吐き気に悩まされているので病院に行った。原因は結局不明。吐き気止めの薬と胃薬ほかを処方され、薬局に行ったら、薬剤師さんに「吐き気止めを飲んだあと、ガリガリ君のソーダ味を食べてください。そのあと軽く食事をして、他の薬を飲んでください」と言われる。(続く)
— オオスキ トモコ (@cafe_petit) 2014年1月14日
(続き)えっなんでガリガリ君!?と思って聞いてみると、「吐き気止めと一緒に水分補給をする必要があります。氷でもいいのですがガリガリ君ソーダ味がさっぱりしているので摂取しやすいです」ガリガリ君食べて体が冷えるのは大丈夫なのか?と聞いたら「室温を25度にすれば大丈夫です」と言われた。
— オオスキ トモコ (@cafe_petit) 2014年1月14日
そんなわけでエアコンの設定を25度に上げて、吐き気どめを飲んでガリガリ君を食べた。確かに少し食欲がわいてきたぞ(今まで吐き気で食べられませんでした)このまま治るといいな
— オオスキ トモコ (@cafe_petit) 2014年1月14日
↑見事その後、回復しました。
ちなみに私は、漢方薬もお湯で溶いて、はちみつを少し入れて、お茶みたいにして飲んでます。
これはYahoo知恵袋かなんかで見て、東京にいたときのかかりつけ薬剤師の人に、問題ないか確認して、そうしました。
これはあくまで私個人の「かかりつけ薬剤師」の選び方ですが、何かの参考になれば幸いです。
4・参考記事
参考記事として、Twitterで長年の相互フォロー関係である薬剤師のkurieditsさんこと、久里建人さんの本の感想記事を置いておきます。
一言で言うと「薬でわかんないことは、薬剤師に何でも聞いてくれ。もっと薬剤師を活用してくれ!!」という本です。
この記事にも書きましたが、私はkuriさんにTwitter上で出会うまで、「薬剤師に相談できる」こと自体を知らなかったです。